ChatGPTにDeepResearch機能が追加されましたよね。
どんどんアップデートが進んでいくので、なかなか追いつけないという方も多そうです。
AI検索エンジン、使っていますか?
Felo、Perplexity、ChatGPTなどたくさんありますし、XのGrokもX上のあれこれを調べてみるのにも便利です。
さて、今回はDeepResearchを含めたAI検索エンジンの理想の使い方について探っていきます。
DeepResearchってどんな機能なのか

DeepResearchは、従来の単なる疑問解決や文章生成を超え、包括的な調査・情報収集を自動で行うシステムと考えたらいいかもしれません。既存の知識ベース問い合わせや単一の言語モデルによる推論に留まらず、リアルタイムにウェブをクロール・解析し、複数の情報源からデータを統合してレポートを生成する点が大きな特徴で、「調査や情報収集は人間が最終的にまとめなければならない」という概念が大きく変わる技術です。
数百ものウェブサイトや文献を自動で巡回することで、通常は人間が1日かけて行う調査作業を5分~30分程度で完了できてしまうというのだからこんなに便利なものはありません。
DeepResearchと従来のWeb検索機能との違いについて、整理してみました。
項目 | 従来のChatGPT Web検索機能 | DeepResearch |
---|---|---|
目的・役割 | ユーザーの質問に対して、最新情報や補足データをWebから取得し、シンプルな回答を提供する機能。 | 複雑な調査タスクを自動化し、数百の情報源を対象に多角的な解析・統合を行い、包括的な調査レポートを生成するリサーチエージェント。 |
調査範囲 | リアルタイムのWeb検索により、短時間で最新の情報や簡単な事実確認を行う。 | ウェブサイト、文献、PDF、画像など多様な情報ソースから、専門的なデータ収集と解析を実施。 |
解析プロセス | 単一の検索結果を基に回答を組み立てるシンプルなプロセス。 | マルチステップの推論プロセスを経て、ユーザーとの事前確認や追加指示を反映しながら、詳細な分析と統合レポートを自律的に作成。 |
出力内容 | 数十~数百字程度の短い回答や補足説明が中心。 | 500字~1万字以上に及ぶ包括的なレポートを出力。引用元リンクやグラフ、表なども自動で付与され、出典確認が可能。 |
応答速度 | 質問後、比較的短時間(数秒~数十秒)で回答が得られる。 | 調査内容やボリュームに応じ、5分~30分程度の処理時間がかかる(高い計算リソースを必要とするため)。 |
利用対象者 | 一般的な情報検索や日常的な質問への回答を求めるユーザー向け。 | 専門分野(金融、科学、政策、工学など)のリサーチや詳細な市場調査が必要なプロフェッショナルユーザー向け。 |
料金体系・利用制限 | 無料プランでも利用可能(ただし、検索機能の一部は制限あり)。 | 現在はChatGPT Proプラン(月額200ドル)専用機能で、1カ月あたり最大100クエリの利用制限がある。 |
技術基盤・統合ツール | シンプルなブラウジング結果を回答に反映。 | 最新のOpenAI o3モデルを採用。ウェブブラウジングに加え、Python実行環境や画像・PDF解析など多彩なツールを統合し、専門的な解析を実現。 |
ユーザーとのインタラクション | ユーザーが直接質問文を入力し、回答を受け取るシンプルな対話形式。 | 調査前に「調査の方向性確認」などの対話プロセスを経て、ユーザーの指示に基づいて調査内容を柔軟にカスタマイズできる。 |
さて、こんなにも進化したChatGPTのDeepResearch。Proプランでしか現状利用できないのが残念ですが、他のAI検索エンジンの出番が無くなったかと言えばそうではありません。
それぞれにメリットがやはりあるのです。
主なAI検索エンジンのメリット

AI検索エンジンにはいろいろありますが、代表例として先ほども挙げましたPerplexity・Felo・Grokを比較してみたいと思います。
項目 | メリット | デメリット |
---|---|---|
Perplexity | – リアルタイム性:最新のウェブ情報を即時に取得できる – 出典元の明示:回答に参照元が表示され、情報の信頼性が確認しやすい。 – 複数の高性能AIモデル(GPT-4、Claude 3など)を選択可能。 – 対話形式で追加質問もでき、詳細な情報収集が可能。 | – 高度な機能は有料プラン限定となるため、無料利用時は機能が制約される。 – 時折、引用元に誤りがある(ハルシネーションのリスク)。 – 海外製のため、日本独自の文脈や文化に完全最適化されていない場合がある。 |
Felo | – 日本語対応・日本市場最適化:日本発ならではの文化や言語に精通し、使いやすいUIを提供。 – 視覚化機能:検索結果をマインドマップやプレゼン資料として自動生成できる点が魅力。 – SNS情報の抽出やNotion連携など、ビジネスシーンに有用な機能を搭載。 | – 有料プラン(例:月額2,099円など)の料金が、海外製サービスに比べやや割高な場合がある。 – システムプロンプトの入力文字数制限など、一部機能に制約がある。 – サービス開始から日が浅いため、安定性やサポート体制の面で今後の改善が求められる可能性。 |
Grok | – 最新技術の活用:xAIなど最新の技術を背景に、SNSやトレンド情報のキャッチに優れる。 – シンプルで直感的なUI:使いやすさに重点を置いた設計。 | – サービス歴が比較的浅く、利用実績や安定性については不透明な部分がある。 – グローバル視点が強いため、日本市場向けの最適化が不足している可能性がある。 |
ご覧のようにツールによって結構メリットの差は異なるのですが、これもいわば使い分けをしていくことによって最適な組み合わせを自分なりに構成することもできます。
例えば素早く情報をリサーチしたい時にはDeepResearchは向きませんし、かといってXでの最新トレンドを知ろうと思うとPerplexityよりもGrokを使用したほうが正確だと言えるかもしれません。
基本的に、PerplexityかFeloかという選択肢をとることが多いですが、個人的には「みなさんの使いやすいほうで」という感じ。
とはいえ、日本発で日本人にとって使いやすいUIを実現しているFeloのほうがなじみはあるかもしれません。
という意味では、情報収集するにあたってまず全体像を把握したい場合はFeloを使う。
そして昨日や一昨日の話ではなく、今のリアルタイム情報を知りたい場合はGrokを使う。
ある程度集めた情報をもとにさらに深堀してレポートをまとめたい場合はDeepResearchを使う。
こんな感じで使ってみるのもアリかもしれません。
課金が大変だという方については、ChatGPTのProプラン(月額200ドル)に課金できる方であれば、通常のWeb検索機能も付いてきますので、その1本でやっていっても良いでしょうし、Proプランはきついなという方であれば、ChatGPTのPlusプラン+Feloなどの組み合わせでも良いでしょう。
いずれにせよPlusプランには入っておきたいところなので、そこに追加でAI検索エンジン専用ツールを足すかどうか、という話です。
とまあ今回は簡単な比較をしてみましたが、表形式で分かりやすくまとめてみました。
余裕のある方はDeepResearchも触ってみてください!